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2007年 10月 13日
松岡陽子マックレインさんのご本が発売されました。朝日新聞社「朝日新書」70回目の記念すべき本です。書き下ろしもフレッシュならラッキーセブンのナンバー70もナイス! ![]() 内表紙の説明文はとっつきやすく、然も格調をもってこの本の内容を見事に表現しています。以下そのコピーを。画像は紀伊国屋書店サイトのものです。 漱石の夫婦愛、漱石の親子関係、漱石と家族観― 死後90年以上たっても読み継がれる文豪の素顔。 愛の人・漱石の真の姿が、孫娘の筆で、浮かび上がる。 第1章 漱石について聞いたこと、思ったこと(借家住まいの漱石;漱石生前の経済状態;おしゃれな漱石 ほか) 第2章 祖母鏡子の思い出(祖母という人;鏡子の戸籍上の名前はキヨ;気前のよかった祖母 ほか) 第3章 母筆子の思い出(母筆子と祖母鏡子;私の人生で一番影響を受けた人は母;母の愛 ほか) ☆筆者紹介 松岡陽子マックレイン[マツオカヨウコマックレイン] 1924年東京生まれ、父、作家松岡譲、母、夏目漱石の長女筆子。1945年津田塾専門学校(現在津田塾大学)卒。1952年ガリオア(現在フルブライト)資金で米国オレゴン大学に留学。当地で結婚、そのままオレゴン州ユージン市に残る(夫Robert、1990年に死去)。一男出生後、大学院に戻り比較文学専攻。1964年から1994年まで30年オレゴン大学アジア言語文学部で日本語、近代文学の教鞭をとる。現在オレゴン大学名誉教授。 主な著書に『漱石の孫のアメリカ』 『アメリカの常識 日本の常識』 『英語・日本語コトバくらべ―日本語教授30年の異文化摩擦 』 『退職後の人生を愉しむアメリカ人の知恵 』など多数。 ◇ 私は一気に読ませていただきました。 『漱石夫妻 愛のかたち』 興味深い写真も多くて、内容がこれまた独自の視点で新しい展開になっていると思いました。鏡子夫人への見方もひいきの引き倒しになることと全く対極にある、公正な記述でありなんといっても学究の態度であることに、感動を覚えます。(漱石夫妻の次女の恒子様の結婚を決めたのは、母親の過干渉であったこと。その悲哀など) 20代の若手の編集者の担当とかで、若干の不安もなくはありませんでしたが、この出来上がりなら、「愛の人・漱石の真の姿が、孫娘の筆で、浮かび上がる。」の表紙裏のキャッチコーピーがそうだ!と真実味を帯びて頷けます。 もとはポーランドの大学に招聘されて行った講演を記事にされたそうですが、編集に若さのいい面が出ているようです。若さはいいものです。 読みやすくても決してミーハーの雰囲気ではなく、啓蒙的な高さが感じられます。 内容がこれまでよく見られる二番煎じや三番煎じの漱石本と違い、すべてオリジナルといってもいい新鮮な書き下ろしであることも値打ちがあるのではないでしょうか。 著者の陽子さんには祖父に当たる漱石先生は元よりですが、お父上の松岡譲先生の堅実な素質を受け継がれていることがこの本で分かるような気がいたしました。 表紙の帯も見合い写真の鏡子夫人と青年漱石。これでみますとどことなく美男美女のカップルにみえますね。マックレインさんがお祖母さまに生前、こんな会話をなさったとお書きになっています。 ◇ 「漱石の昔のお弟子さんが訪ねて来たことがあった。彼が私に、「お祖母様にそっくりですね」と声をかけたら、祖母が、「私が若い時は陽子よりはずっと美人でしたよ」と言ったので、○○氏は苦笑しておられた。」 飾り気のない家系と申しますか。ほほえましい会話でした。 野上弥生子さんが生きていらしたらどんなにお喜びになられたでしょうか!
by tsubakiwabisuke
| 2007-10-13 23:13
| 夏目漱石
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