2007年 01月 25日
茶の湯には 梅 寒菊に 黄ばみ落ち 青竹 枯れ木 暁の霜 ー利休道歌ー この利休道歌をさらっとお書きになったのは、裏千家九代不見斎。その掛け物がかかっていたのは裏千家で貴人座がある抛筌斎(ほうせんさい)でした。 今日庵 茶室・茶庭(裏千家ホームページ) 1月24日は、ご宗家における初稽古が行われました。志倶会という直門の会員だけに許される稽古日で、私どもはみな紋付を着て厳粛な面持ちで兜門(かぶともん)をくぐります。 咄々斎(とつとつさい)の床を背に、鵬雲斎大宗匠、坐忘斎家元のお二方が着座されますと、稽古始のご挨拶がありました。 お家元はこの利休道歌「茶の湯には 梅 寒菊に、、、、」 と朗詠されてから、「私がもっとも好きな歌です。」とお話になりました。 侘びの境地が見事に表現されているこの歌に続いて、「人生にリハーサルはない、その都度その都度がみな本番なんです。一期一会(いちごいちえ)です。」 「今日の稽古もそうした心構えであって欲しい。単なる稽古ではなく、再び来ることのない日であることをおもい、一期一会の修道として。」と、いうご指導に身の引き締まる思いがいたしました。 また、知人の方が「一番になろうと思ったことはないが、僕は一流の人間になりたいと思う。そのために伝統文化の茶道の稽古をすることにした。」とのエピソードも、心なごむものがございました。 いえいえ、けっしてこちらが一流だなんて思い上がってはおりませんです。ただ、日本が世界に誇りうる「侘び」の美とその理念を、身近に感得できることを仕合せだとしみじみ思うのです。 勿体ないことに、咄々斎で七事式のお稽古が許され、私は茶通箱で仕舞い花をさせていただきました。 ◇ (植木市と苗木の写真はココログにアップしました。)今日の25日は北野天満宮の初天神でした。午後からお参りかたがた行ってまいりました。目的は植え木市なんです。昨年の初天神で買い物をした植木屋さんを探しました。やっぱり、前と同じ奥まった場所にいてはりました。 「去年もらいました玉之浦がきれいに咲いたんですが、夏に枯れてしまいまして。」 「そうでしたか、残念でしたなぁ。玉之浦ならここにもありますよ。」 「ほんとや。いい木ですね。もらいますわ。」ということで、次から次から欲しい木が増えていき、結局4本の苗木を買うことになったんです。全部、椿の木です。 玉之浦。曙椿。(庭にあった木が枯れそうになっているので)。五色散り椿。千羽鶴椿。 「今の皇后さまがお好きな花がこの椿ですよ。」とすすめれた木が千羽鶴という名の椿でした。 純白のようでうっすらピンクがかかっている清楚な小輪の花です。ワビスケ系とも違う中部地方のツバキのようです。 千羽鶴という椿の花すのつりさんのHPより。 京椿 五色八重散り椿。 京都の法然院、本堂北側の中庭にある、五色八重散り椿です。(この木の末裔でしょうか。) ああ~~、けっこう値のはる苗木でした。千羽鶴のほうは苗木というよりしっかりした木です。でもなんだか庭に植えたいという気持ちになってオバチャンと交渉の結果、全部で千羽鶴だけの値にしとくよ、ということになりました。財布の中は空っぽになり、その代わり植木をかかえて家路をたどるわびすけでした(*^。^*)。 これって、じつは自分への前祝いだったのですよ。 そうなんです。7月から一年間原稿料をいただくことになったので、先ずは椿の木でお祝いってわけです。 ◇ 『なごみ』編集部の方からは、FAXと電話でさっそく仕事の打ち合わせ。私の担当は20代の男性編集者Eさん。フレッシュマンといえば新入社員をいう言葉でしょうが対応がキビキビされていてしかもフレッシュ! コラムのタイトルとして三つほど候補が書かれていました。Eさんが考えられたのでしょう。 FAXでは最後の候補がなんともおかしいのですよ。 電話 「小社の「ご連載依頼内容書」をFAXでお送りしましたがお読み頂きましたでしょうか?」 「ありがとうございます。ご配慮を感謝しています。ところでわからない箇所が一箇所ございますが。」 「どうぞお聞かせください。」 「ご執筆テーマ、、、、(仮)の最後に挙げられたタイトルですが。「椿H記」となっていますね。 あの~ぉ~、私がエッチを書くってことではないですよね???」 電話の向こうでは若い男性の声色がぱっと変わりました。噴き出したような笑い声に。 「すみません。こちらでは確かに 椿日記 と表示されているのですが、FAXで不具合が生じたと思われます。決してそのようなことではございません!」 やれやれでございます。 どんな名前がいいでしょうかねえ。コラムの名前。 みなさまの率直な声をお聞きできればどんなにかありがたいと思います。 どうぞよろしく。
by tsubakiwabisuke
| 2007-01-25 03:52
| 茶の道
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