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2006年 03月 22日

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC) 日本優勝!


『正岡子規に知らせたい ワールド・ベースボール・クラシック(WBC) 日本優勝!』

日本優勝の記事がアップされた時刻順に、選んでみました。

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テレビに放映された画面をカメラに収めたもの

***

日経は、特派員の名入り記事です。

WBC、日本が初代世界一の座に・10―6でキューバ下す
 【サンディエゴ(米カリフォルニア州)=原真子】

野球の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は20日、当地のペトコパークで決勝を行い、日本はキューバに10―6と競り勝ち、初代世界一の座に就いた。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060321NTE2INK0221032006.html
(15:02)


写真特集:試合後、健闘をたたえ合う日本、キューバの両チームナイン=ペトコ・パーク〔共同〕
http://sports.nikkei.co.jp/photo3.cfm



朝日は、WBC「初代世界一」としているところが日経と共通しています。

ASAHI.COM

日本、キューバ破りWBC初代「世界一」 MVPは松坂
2006年03月21日15時08分
写真
9回、福留が左前適時打を放ち、イチロー(右)が生還。王監督をはじめ、日本の選手たちが喜んだ=AP

http://www.asahi.com/sports/update/0321/040.html

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YaHOOのオーナーである孫さんは、日本に帰化したといいますが、帰化はしていないものの多くの日本人から敬愛されている王ジャパンの王監督の、この快挙には快哉を叫んだことでしょう。すばやく記事を出しています。

YaHOO

イチロー 「信じられない…最高です」
[ 3月21日 15時11分 更新 ]
2006年3月21日(火) 15時11分 スポーツナビ
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20060321&a=20060321-00000010-spnavi-spo

YaHOOは、イチローの後暫くして王監督の記事を。

王監督 「こんな素晴らしい感激が味わえるとは……」
[ スポーツナビ 2006年3月21日 15:17 ]
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/jpn/headlines/20060321-00000011-spnavi-spo.html



読売は、「初代王者」としています。WBCの優勝トロフィーを掲げるイチローの写真が実にいい。

イチロー「最高。信じられない」
(2006年3月21日15時31分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/sports/wbc06/news/20060321i205.htm


日本、WBC初代王者に…決勝でキューバ破る
9回1死満塁、代打福留の適時打でイチロー生還=清水健司撮影


ウイニングボール手に「気分は最高」…WBC王監督
(2006年3月22日12時13分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/sports/wbc06/news/20060322i503.htm

「日本ヤキュウ」、NYタイムズが社説で称賛
(2006年3月23日10時24分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/sports/wbc06/news/20060323i103.htm

 【ニューヨーク=大塚隆一】米紙ニューヨーク・タイムズは22日付の社説で、野球の国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」を取り上げ、初代王者になった日本の活躍をたたえた。

 「ヤキュウへの愛のために(For the Love of Yakyu)」と題した社説は日本対キューバの決勝戦について、「何と素晴らしい試合だったことか」と称賛。「米国が(野球で)独占的な地位を占めているという考えは永遠に消し去られるだろう」と強調した。」


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サンスポは優勝直後と時間を措いて、丁寧な解説を掲載しました。

王JAPAN、WBC初代チャンピオンに輝く!MVPは松坂
2006.03.21 15:15 更新
http://www.sanspo.com/


世界一だ!王ジャパン、10-6でキューバ倒す

◆日本代表・王貞治監督の話
「たくさんの人たちに支えられ金メダルを取ることができてうれしい。こんな素晴らしい気分を味わえて言うことはない。(日本代表は)初めてだったけど、こんなにプレッシャーが大きいと思っていなかった。野球はスポーツの中でも最高のもの。それを選手たちがいい形で世界中にアピールしてくれた」

◆日本・イチロー外野手の話
「野球人生最高の日。素晴らしい仲間と野球ができて本当にうれしい。ものすごいプレッシャーだった。でもこんな形で終わるとは。僕がこのチームメートたちに持ち上げてもらった。このチームでメジャーで戦いたいくらい。それくらい素晴らしいチームだった」

◆日本・松坂大輔投手の話
「ぼくたちは、日本代表の選手として大きな責任と誇りをもって戦ってきた。日本が1番だということを証明できて満足している。これまで数多くの国際試合を戦ってきて、その経験をフルに生かすことができた」

http://www.sanspo.com/sokuho/0321sokuho020.html

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サンスポは更に、アメリカの反応にも触れ、日本文化に言及しています。ベースボールを野球ということばに翻訳したのは正岡子規。アメリカの報道はそれを踏まえてのことでしょう。

米国報道、日本勢いが勝因と-「ヤキュウが最高だった」

「ソメイヨシノの桜前線の北上と軌を一にするように、野球も満開に向かう。韓国に敬意を払い、メキシコに感謝しつつ、「王ジャパン」に乾杯-。」
http://www.sanspo.com/sokuho/0321sokuho030.html



毎日は、「サンディエゴ田中義郎、高橋秀明」と2名連記の記事です。

国別対抗野球:王ジャパン世界一 10-6でキューバ降す

「サンディエゴ田中義郎、高橋秀明】野球の国・地域別対抗戦、第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は20日、当地のペトコパークで決勝を行い、日本が10-6で五輪優勝3度のキューバを降して初代王者に輝いた。最優秀選手(MVP)に日本の松坂(西武)が選ばれた。」

毎日新聞 2006年3月21日 11時17分 (最終更新時間 3月21日 15時12分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060321k0000e050022000c.html


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産経は、日の丸の旗を出しているのがサンケイらしい処です。イチローに言及していますが今回の中心人物であっただけに読者の共感を呼ぶことでしょう。

王ジャパン、初代世界一 10―6キューバ下す WBC決勝

≪イチロー3番が機能≫
 「イチローの3番が機能した。一回は一死二塁から四球で出てその後の多村の押し出し死球につなげ、五回は先頭で二塁打。効果的な中盤の2点の突破口となった。圧巻は1点差に迫られた直後の九回。一死一、二塁から右前に転がし、再び王ジャパンを勢いづけた。」
(03/21 14:57)
http://www.sankei.co.jp/news/060321/spo039.htm

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ここで取り上げなければならないマスメデアに『朝鮮日報』があります。イチロー選手のことばに過剰反応して試合でイチローへの大ブーイングを行った韓国応援席。

朝鮮漫評 記事入力 : 2006/03/14 19:29
【3月15日】口は災いの元
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/14/20060314000079.html


 しかし、感情的な報道をするのはどの国にもあることです。欠点をあげつらうよりよい面を見るようにして行きたいものです。

過激な報道をすることによって人々の闘志をかきたてる利点もあるでしょう。ただマナーや、スポーツマンシップを忘れた場合、かえって逆効果になることをマスメデアはよくよく知って欲しいですね。

 では、日本が世界一になったことを、他の国々はどのように受け止めたか。


【写真特集】★WBC決勝:日本対キューバ(英語版)
MAINICHIデイリーニュース
2006年3月21日 11時17分 (最終更新時間 3月21日 15時12分)

躍動的な写真が豊富で見ごたえがあります。
http://mdn.mainichi-msn.co.jp/photospecials/graph/060321wbcfinal/2.html

「サンディエゴ、2006年3月20日、日本チームはキューバとの決勝に勝った後に、World Baseball Classicのための選手権トロフィーを高く持ち上げています。 日本は10-6のスコアで勝ちました。 ロイター/ ロバート・ガルブレイス。」


お隣の国では思いのほか、冷静な記事が出ていました。この際、 日本への悪口には触れないでおきます。


朝鮮日報

【WBC】日本代表、キューバ下し優勝

「日本が第1回国別対抗戦ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝した。
 日本は21日(以下韓国時間)米サンディエゴのペトコ・パークで行われた日本対キューバの決勝戦で打線の凝集力と確実な守備、そして松坂‐渡辺‐大塚の力投により10-6で勝利、世界一に輝いた。 」


記事入力 : 2006/03/21 16:54

WBC日本代表が世界最強のキューバ代表を下し、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)初代王者に輝いた。

 「日本はメジャーリーグなど世界各国のプロスターが参加した今大会に優勝し、名実共に世界一となった。」

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/21/20060321000053.html

また、韓国籍の大リーガーの談話を交え、友好的な内容になっていますね。

朝鮮日報
WBC】朴賛浩「親しい選手が多い日本に優勝してほしい」
■準決勝戦後、朴賛浩(パク・チャンホ)の談話 http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/20/20060320000012.html


おもしろいのは、次の読者推薦記事ランキングです。

ここには、日本の優勝をあるがままに受け容れている韓国人読者が1893人。推薦記事ランキングの第二位にあげられているのです。


朝鮮日報
読者推薦記事ランキング (3月22日現在)
第二位
【WBC】日本代表、キューバ下し優勝 4.82 1298 2006-03-21
http://japanese.chosun.com/ranking/ranking_recommend_20.html



 激情をあらわにするコリアン、感情を抑えることを美徳としてきた日本民族。両者のその違いを見ることは、時として必要かもしれません。

 朝鮮日報の論説委員・金さんの筆による、示唆に富む一文を最後に紹介しておきたいと思います。


朝鮮日報
「自分の感情を自由に噴出でき、人の考えにも自由に干渉できる韓国ではなか なか見られない風景だ。 」

金泰翼(キム・テイク)論説委員 tikim@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/11/02/20041102000039.html


***

正岡子規が詠んだベースボールの短歌を思い出しました。

『久方のアメリカ人のはじめにしベースボールは見れど飽かぬかも』

『若人(わかひと)のすなる遊びはさはにあれどベースボールに如くものもあらじ』

『国人ととつ国人と打ちきそふベースボールを見ればゆゆしも』

 もし、野球の初心というものがあるとしたらこうした世界であったでしょう。
子規が、この度、野球で日本が世界一の勝者になったことを知れば、どのような歌を詠むことでしょうか。

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***


以下は、janjanの拙記事に書き込んでくださった西方光さんのご投稿です。
有難うございました。


[17476] ベースボールの訳者
名前:西方光
日時:2006/04/04 21:19

 ベースボールを「野球」と翻訳したのは正岡子規ではなく中馬庚(性はちゅうまん・ちゅうま、名はかなえ・かのえの二説あり)という人です。中馬は明治28年発行の一高「校友会雑誌号外」掲載の『一高野球部史』の中で“・・・我部を野球とせば大いに義に適せりと信じて表題は野球部史と題し・・・”と記しています。
 子規は椿様の記事の通り明治23年には“野球”“能球”を号として使っていますが、一方で明治29年に書かれた「松羅玉液」の中では“ベースボールはいまだ訳語あらず”としており、「野球」をベースボールの訳語としては使ってはいないようです。 
 中馬は昭和45年に、正岡子規は平成14年に野球殿堂入りしています。

 中馬庚は明治28年に一高を卒業し東京帝国大に進んでいますが、卒業後も一高野球部の指導に当たり、明治29年5月23日に横浜でアメリカ人チームと対戦し29‐4で大勝。この試合が日本の野球国際試合初勝利とされています。
 その後一高とアメリカ人チームとは何度か戦っていますが、大和球士氏の「野球百年」によると初めて一高グランドで対戦した際、審判を一高側から出したいとの申し出にアメリカ人チームがなかなか了承せず、10分余りの押し問答の末に中馬庚が審判を務めたとのことですので、審判をめぐる因縁はこの頃より端を発しているのかもしれません。
 子規が詠んだ
“国人ととつ国人と打ちきそふベースボールを見ればゆゆしも”
の歌もこの頃のもののようです。

 以前からJANJANは読んでいましたが、偶々気が付いたので初めて投稿させていただきました。
 色々検索して下記のサイトなどを参考にいたしましたので、宜しければお手隙のときにでも御覧下さい。

日本文学からみた野球黎明期 福 本 久 雄 
http://e-lib.lib.musashi.ac.jp/Elib/H31-3/010/001.html

野球殿堂
http://www.baseballmuseum.or.jp/baseball_hallo/summary/index.html

「野球百年」            大和球士 時事通信社
「野球の名付け親 中馬庚伝」 城井睦夫 ベースボールマガジン社


********


関連ページ 椿の「noteブック」より

●2003/09/04 Thu 16:24 野球 のーぼーる

阪神タイガースの優勝はマジック7となり星野監督胴上げのその日が愈愈近づいてきた。
 なんといってもこれまでが永年ダメトラだったから、ファンならずとも今年の健闘には快哉を叫びたくなる。

 ところでベースボールを野球という語に訳したのは正岡子規だという説があるが、どうもスポーツ界でははっきり認知されてはいないようだ。

 ただ、彼が自分のことを野球と書いて「のーぼーる」と読ませたということは確かな資料として残っているらしい。

 子規の本名は升(のぼる)といい、野球青年だったという。のぼるから「野のボール」すなわち「野球」となったと千葉にお住まいの朝川 渉さんに教えられた。

 それは、明治23年3月16日の葉書で、子規は自分のことを「野球」と署名し、「のぼーる」と読ませた。同年4月には、手紙に次のような俳句を書いているという。

 恋知らぬ 猫のふり也 球あそび   能球

 恋を知らぬ猫のふりして、キャッチボールで遊んでいるのは、青年子規のプロフィールであろうか?
 ここにある能球という署名もやはりのーぼーるのシャレであろう。まことにほほえましいエピソードではないか!

 後年、病気であれほど苦しんだ彼にもこのような快活で愉快な日々があったことをしみじみと喜びたいと思う。

 今日の画像は子規が描いた「玩具図」である。九月二日の署名があるのがうれしい。漱石に勝るとも劣らぬ美しい画像をつつしんでお借りする。

http://homepage1.nifty.com/xkyou/newpage.notebook05.html

by tsubakiwabisuke | 2006-03-22 14:54 | ニュース
2006年 03月 09日

荒川静香選手にみる 「たおやめぶり」「ますらおぶり」


 トリノオリンピックで日本を代表し、結果を出した金メダリストは荒川選手ただ一人であった。

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NHKテレビ画面を撮影

 金メダリストと日本語で書けば、なんとなく金メダルという物にかかわる印象を受けるのではなかろうか。しかし、本来“はナショナルゴールドメダリスト”であり、国家が先につく名称なのである。 

 海外での冬季五輪としては史上最多の238人(選手112人)を派遣した今回の日本選手団。その結果がメダル1個に終わった。
(参考:Sankei Webメダル1個に反省の弁 遅塚団長が総括会見」)

 選手の数より多く派遣された団体関係者。選手・役員団派遣の経費には税金も使われている。競技のための環境つくりには費用を削るいっぽうで、選手のよりよき育成が出来るはずもないだろうに、団体関係者には惜しみなく出すということだろうか。競技をするのは選手である。サポート体制を充分にせず、メダルの獲得をのみ指令するとすれば、不穏当な話であろう。

 「身勝手な大盤振る舞い」といった批判がマスメディアであまり聞かれないのも不思議である。日本選手団の背後にある力関係をチェックし批判する者がいなかったということは、スポーツ界にしてもマスメディアにしてもまことに不甲斐ないという他はない。


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TBSテレビ画面を撮影



 さて今回、日本を背負って世界にうつくしい演技を認めさせた荒川静香選手。2月26日の朝、NHKテレビの画面に出た彼女をカメラに収めたのが上の写真である。

その1 
 荒川選手が金メダルを首にかけてもらった後、謝意を表している場面。この表彰台に上がる時に、他の二選手は台上の正面前からあがったが、荒川選手のみ後ろに回ってつつましく表彰台に上がった。日本女性のマナーを感じさせるゆかしい場面であった。

その2
 ナショナルゴールドメダリストとなった彼女が、国旗掲揚をみつめている場面。2位のアメリカと3位のロシアの国旗の間に、一段と高く日の丸の旗が写っている。
 君が代のメロディが流れると、彼女はひとり唇で追い、静かに唱和しているようであった。


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冬季五輪の公式フラワーとなったツバキ

その3
 三人のメダリストが手にしているブーケ。ツバキの葉と八重咲きの花がハッキリと写っている。冬季五輪の公式フラワーとなったツバキである。日本原産のツバキはヨーロッパに渡りカメリアジャポニカという学名で普及した。19世紀、北イタリアではツバキはポピュラーな花として人々から愛されているのだ。

 ちなみにツバキは日本で「艶がある葉の木」という意味で艶葉木、ツバキと呼ばれるようになったのであるが、このブーケもツバキのつややかな緑の葉を見ることが出来る。

 毎日新聞のコラムは、「イタリアのトリノ」とわが国のツバキについて次のように言及している。

 「冬季五輪の公式フラワーとなったツバキが、表彰台で渡されるブーケや会場の装飾に使われている」こと。
 「トリノ五輪を彩るのは、スイス国境のマッジョーレ湖畔特産のツバキだという。紅白の花と緑の葉がいかにもイタリアを連想させる」

毎日新聞 「余録」 ツバキ


たおやめぶり

 荒川選手の魅力はなんといっても安定したテクニックを超えた「女性美」であると私は思うが、これは男性女性にかかわらず認める方が多い。テレビから得た情報によれば、遠征先の外国で彼女はノートパソコンを前に自分のホームページへのファンの書き込みを見ていた。

 「技術は大事でしょうが、荒川さんらしい美しいスケートを見たいです。」
 この言葉に彼女はハッと我に帰り、技術点の点数にはならないイナバウアーを取り入れることを決心したという。
 そして彼女は決行した。しなやかに上体を反らせて舞うその時間、観衆の歓声のみが聞こえたと語っていた。まさに美そのものが、審査員の判定までも動かしたのである。

 しなやかさ、それはたおやかという言葉と共に日本人の美意識であった。
 清少納言が「枕草子」に「萩、いと色ふかう、枝たおやかに咲きたるが」と書いているように、たおやか、しなやかといった風情は日本人が最も大切にしたものである。
 今でいうところの「セックスアピール」とは性質を異にしたもので、精神的な意味を持っている。女性をたおやめ、男性をますらお、と呼ぶのは日本ならではのものだ。

 本居宣長の「たをやめぶり」や、加茂真淵の「ますらおぶり」といった考え方が古典となっており、たおやめぶりは、「古今集」以降の歌風をいうのに対し、「万葉集」の歌風をますらおぶりとする見方であるという。
 それはさておき、日本人の理想として「たおやめ」はしなやかで慈しみ深い佳き女性を指していた。

 女性としての資質を充分に自覚し、それを生かしきったのが、荒川選手の演技であった。以下はウェブ上で見かけた世界の反響である。


世界の反響

>欧州のスポーツ専門衛星放送ユーロスポーツのコメンテーターは、
荒川の優勝を「成熟した女性の美を表現した荒川が勝ち取った。経験と成熟に裏付けされた荒川の勝利だ」と語った。


 スポーツ紙の「ガゼッタ・デル・スポルト」は
「新しい女神が生まれた、日本語を話す東洋の女神だ」



i=2006022401388t1>アラカワの演技は「正確さと調和が売り。観客はドガの絵画に入り込んだようだった」と絶賛した。


 このほか、市民らからも荒川選手をたたえる声が上がったようだ。「とてもエレガントですばらしい」
 品のよい老婦人は「彼女はまるで天使のようだった」と語り、中年の主婦は「うちの子どもはarakawaは魚のようだという」と言って微笑んだそうだ。
 まさに、国境を越えて老若男女の別なく、彼女は人々に人間であることの美を、日本の女性「たおやめぶり」の美しさをアッピールしたのであった。


ますらおぶり

 しかし、私は彼女に「たおやめ」ならぬ強靭な「ますらお」の精神を見た。それはこれまでのたおやめであれば、どこまでも従順な性格であって他との協調を優先するものであったが、彼女はそうした自分に決別した。

>他人と競うのが嫌いで「試合で何番になりたいと考えたこともない。順位のつかないアイスショーで滑りたい」という<のが従来の荒川であった。
 スポーツ選手向きの性格ではない彼女を大きく変えたのは、アメリカでの修業であった。

 周りに流されてきた自分と決別…。彼女は自己の求めるものに向かって行動するようになる。
>昨年12月にコーチを変え、先月にはフリーの曲を世界選手権で優勝した時の曲で「一番好き」というプッチーニ作曲「トゥーランドット」に変更。周りに流されてきた自分と決別し、自らの意思で動いた。


 こうした精神面において、彼女は「たおやめぶり」ではなく、「ますらおぶり」といったほうがふさわしいと私は思う。

 米誌スポーツ・イラストレーテッド(電子版)も次のように報じた。
>米ロ両国のライバルの失敗に言及した上で「荒川選手は最も上手にプレッシャーに対処した」と強じんな精神力を賞賛した。


自由演技のために選んだ曲

 イタリア人作曲家プッチーニのオペラ「トゥーランドット」。最初決めていた曲を変更して、彼女は自分の意思で決定した。
 物語は中国が舞台であるが、「トゥーランドット」の典拠としたのは『千一夜物語』の中ともいわれている。日本のかぐや姫にも共通する謎解きの場面である。
 (参考:「トゥーランドット物語の変遷」 香川大学経済論叢」第70巻第2号)


 ここで彼女が自分でデザインしたコスチュームは、中国風とペルシャの民族衣装をとりいれたデザインであった。荒川選手はデザイナーとしても抜群の才能をみせたことは注目される。しかも彼女のお母さんの製作で見事に母子の共作を成功させた。
 これまで指導を受けたコーチを変え、プログラムも自分で考えたという事に、彼女の強い意志を見る思いがする。あらゆる面で論理的に考え、自分自身の意思決定をし、結果を出した。

 このことを見ても「たおやめ」というものではなく、「ますらおぶり」といったほうがふさわしいと思われる。
 もともと人間は男女の区別はあっても、能力は本来自由だからである。

 荒川静香選手に、私は聡明な女性のすがたを見る。そして男性をもしのぐような堅固な経営者の資質を見る。
 彼女は現代の日本に、じつに大きい課題を与えたのではなかろうか。

 最後に、荒川選手の優姿を取り上げたNBCのスライドショーを紹介して、筆をおく。

by tsubakiwabisuke | 2006-03-09 16:32 | ニュース
2006年 03月 07日

スーダンのYumiさん


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JANJANの編集委員・山本眞人さんが、「スーダンで暮らすYumiさんからの便り」
記事を書かれていて、私はYumiさんのブログを知るようになった。

ざっと目を通したくらいで、「Yumiさんのブログを知るようになった。」などと書くのは
失礼は話である。ただ、トラックバックをしてご挨拶をするために、こうしてとりとめも
なく綴っている。

スーダンは北アフリカにある世界第10位の土地面積を有する国だという。
外務省のHPでにわか仕込みの「知識」を得たという次第で、お恥ずかしい。

明治時代の日本を思い浮かべながら、Yumiさんのブログを読んでいる。
私の投げやりなブログで申し訳ないけれども、今日リンクを貼らせてもらった。

Yumiさん
そちらではテレビを見る時間などないでしょうね?
トリノオリンピックで、唯一のメダルを取ったフィギアスケートの記事を書きましたので、
併せてお届けしたいと思います。

最後のところに、外国メデアのスライドショーが見られますので、お楽しみください。


3・6JANJAN 荒川静香選手 「たおやめぶり」 「ますらおぶり」


それから、わが家の土壁と下地窓に、ワビスケの花をさしてカメラに収めました。
上の1枚です。Yumiさんへのプレゼントと思ってご覧下さいね。




by tsubakiwabisuke | 2006-03-07 00:46 | ニュース
2006年 03月 06日

環境って どんなこと?


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2.28 オレゴン州の環境破壊の取り組み
~松岡陽子マックレインさんからの通信~




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2/22 京都議定書発効一周年 ヴェロタクシーを取材した2002年


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2・16UP なみだする きのこ スペインの環境破壊?



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by tsubakiwabisuke | 2006-03-06 22:06 | ニュース