2008年 02月 29日
史実からみれば利休忌は二月二十八日になるのですね。毎年のように今日庵の担当となりますのでことしも、今日庵席、直門淡敬会席、淡交会京都連合会席、と三つのお釜が懸かりました。 私の所属している淡敬会は大徳寺山内の三玄院で終日参詣の方々をおもてなし致しました。 淡敬会のトップ。元気じるしのお姉さん方 ◇ 床の間の掛け物は、一燈さんの「有梅添月色」(梅あり 月の色を添う)。 夜の中に香る白梅の古木があります、、、梅の花が彼方の月の光に静かに照らされるさま、、、眼の前にに浮かんでくるようですね。 花入 竹二重切 銘 清波 一燈在判 箱 こちらも同じ一燈の作。清々しい気があたりに満ちているような花入れでした。 カメラが手ブレしてしまい、お恥ずかしい画像ですみません。 香合 蕗の薹 了全造 あとは会記をどうぞ。そうそう、菓子はよもぎ餅。老松製。お茶は辻利園。長久の白。 ◇ 皆さま、この茶杓には驚かれたのではないでしょうか? ご存じと思いますが、玄々斎に千代松という一人の子息があり、一如斎とよばれました。 養子の玄々斎は最初、まち子という認得斎の長女と結婚、まち子さんが不運にも急逝されましたので、前妻の妹であるてる子さんを娶ったと伝えられます。 照女と書かれた染筆をご覧になったことはございませんか。 てる子さんは書も巧みな才媛で、晩年の父君と夫君を援けて箱書きをされているのを時として見ることが出来ます。 そのてる子さんと玄々斎の間に出来た一如斎は、惜しくも弱冠十七歳で夭折。少年とは思えない芸術の香りがふくいくと漂うのを感じるのです。天性の秀でた魂に心を動かされます。 茶杓の銘、玉椿 梅と椿と、しめやかに流れる時の流れ、人々の和の交わり、炉のあかき炭火にたぎる釜の煮え。会の末席を汚す自分自身を顧みて、今日一日無事に水屋の手伝いができましたことを感謝するのでした。 点前も一度いたしましたし、やはり元気のもとがお茶であることを再認識して帰路につきました。 中宮寺さま、タクシーで送っていただきありがとうございました。 ◇ 大徳寺・千利休居士の毎歳忌 2006/02/28
by tsubakiwabisuke
| 2008-02-29 23:57
| 茶の道
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