2007年 11月 05日
秋の好季節ということで、祝いごとが続きました。教え子の結婚式・披露宴からさる会社の70周年記念の祝賀会。招かれる身ととしては有り難いと思います。 ただ、わが家の猫が人間の年でいえば90歳前後の高齢で、最近とみに弱ってきました。老衰と諦めていたものの、ニャ~という声さえで出なくなりました。人間のぁ~という小さな声をあげる感じなのです。 水だけ飲んでなにも口にしません。骨と皮に痩せたこの子を胸に抱いて今日は思い立って主治医の獣医科へタクシーで行ってきました。これまではどんなに嫌っていた医院でしたが、もう抵抗する力もなくじいっとなすがままにしておりました。 「10ヶ月診ていませんよ。う~ん、ガリガリに痩せましたな。」 看護師さんが量りにかけると2,5キロになっていました。元気のいい時は5キロでしたから半分の軽さです。抱くと子猫だったころを思い出します。 尊敬するS先生は診察されながら、「今日明日がヤマですな。点滴をしておきましょう。」 体温が35度になって冷えていました。 「もう感覚がなくなっているので、充分暖かい部屋にいるようにしてあげてください」 「それから猫のきものは、フエルト地のあたたかい布で、手足が出るほどの穴をあけて背中でとめるものを作るといいですよ。これは洗いざらしですが」 と、一枚の布を下さったのです。ドラの最期の晴れ着になるのかと思うと先生のやさしさがありがたくて涙が出そうになりました。自宅に帰って居間の戸をしめきって猫といっしょにいます。これからきものを縫ってあげようと思います。 寿命と思えば諦めもつきますし、人間のように病院で人工呼吸器を無理やりつけられ、たくさんの管をつけて生きなければならぬ有様ではなく、自然の衰弱のまま、あたたかい居間で最期のときを送ることができれば恵まれたことかもしれません。 十九年近い年月、家族として大きい癒しを与えてくれたドラちゃん。苦しみの表情もありのままに出しておくれ。居間の中でオシッコとウンチをしておくれ。できれば好きだったお湯をピチャピチャと飲んでおくれ。 あるがままのドラちゃんがみんな好きなんですから。
by tsubakiwabisuke
| 2007-11-05 12:35
| ねこ
|
アバウト
カテゴリ
以前の記事
2009年 01月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 これまでの記事
2005/06/ 人よりも空 語よりも黙
2005/01/ ウクライナを救った招き猫 2004/04/ 漱石のヤシャゴ Soseki 2004/02/ 玉露の一しずく 2003/11/ 働きアリ と お大尽 2003/08/ 黒猫の因縁 2003/05/ 風かおる 鎌倉漱石の会 2003/03/ 生誕記念菓子 漱石好み 2003/01/ 愛子さま オススメ 実力派写真家によるゲストギャラリー 『漱石を訪ねるカメラさんぽ』 home 椿わびすけの家別館 夏目漱石 椿 わびすけの家 英語版 椿 わびすけの家 search伝統文化コミュニテイ リンク 手塚太郎 ちゃわんや15世 豊斎のblog Yumi @ Sudan かわうそ亭 まさじの小部屋 ココログ 漱石サロンランデエヴウ フォロー中のブログ
最新のトラックバック
検索
ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||