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2007年 02月 16日

能の離見(りけん)の見 隣国の記者

世阿弥は「花鏡」に、客観ということを説いています。
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西洋哲学よりも早く、こうした思想が日本にあった事実を知っておく必要がございましょう。

「見所(観客)より見る所の風姿は、我が離見なり。 ……離見の見にて見る所は、すなはち見所同心の見なり。 その時は、我が姿を見得するなり。」

「離見の見にて、見所同見となりて、不及目(ふぎょうもく)の身所まで見智して、五体相応の幽姿をなすべし。」(不及目(ふぎょうもく)とは、肉眼の届かないという意味)


古文はかた苦しいので苦手だと仰らないでくださいませ。簡単にいえば、能を舞うときに観客の目が自分を見ている、その客席の「見」をもって自分の姿を感得することが大切ということでしょうか。

ここにお隣の韓国で中堅の記者が、日本の能から『離見の見』というテーマで日韓の政局を記事にしています。この記者さんはいわゆる反日の記事とは違う、きわめてクールなものの見方をする方です。これまでも私は二度ほど記事を紹介しています。



韓国 朝鮮日報/


【コラム】「離見」の目に映る韓国の姿(上)

「離見の見」とは、日本の伝統芸能、「能」における演技の極みを指す。これは「心の目」によって、自身の姿を客席から眺めることを意味する言葉だ。他人の立場で他人を理解する「易地思之」よりもさらに一歩進んだ境地と言える。そこでこの「離見」の姿勢を借り、さまざまな想像をしてみれば、韓国人の自画像を描くのに大いに役に立つのではないかというのが、今回の趣旨だ。


【コラム】「離見」の目に映る韓国の姿(下)


日本では今でも4万人余りの韓国人が不法滞在を犯している。そして毎年8000人余りが収容所を経て韓国に強制送還されている。日本で、韓国は不法滞在者数の第1位(2位は中国)、強制送還処分の数でも第2位(1位は中国)だ。金を稼ぐことを目的に来日する技術者の数でも、中国、ネパール、インドに続いて第4位につけている。相変わらず多くの韓国人が日本で日本人の足をマッサージし、日本人の体を洗っている。


もし韓国人が中国人労働者を扱うような態度で、日本人が韓国人労働者を扱ったとしたら、われわれはどれほど悲しみ、怒りを覚えるだろうか。


われわれには決して、他人を見くびるような資格はない。他人を軽視すれば、それがいつどこで自分にはね返ってくるか分からない。それなのに韓国人は自分自身についてあまりにも知らなすぎる。われわれが行う言動がどんな恨みを買い、どんな結果をもたらすのか、無関心過ぎる。遠い客席から見れば、われわれの言動など大根役者の大仰な演技に過ぎないかもしれないという省察が決定的に欠けているのだ。

 「離見」の目に映る韓国の姿に、記者は次第に恐ろしさすら感じてしまった。


鮮于鉦(ソンウ・ジョン)=東京特派員

朝鮮日報/朝鮮日報JNS




日本人が見ても、この記事は説得力があるとお思いになりませんか。

私は昨今の日本のマスメデアにはもひとつといった醒めた気持ちをもっています。視聴率のみを重視し、世の中の啓蒙といった使命をどこかに置き忘れているのではないだろうか、と思うことがしばしばです。

隣国との関係は国家がからむと、私達の市民感情とは別の硬直した展開になります。
しかし、こうした良質の記事を読みますと、まだまだ未来があり、希望があるように思えてきますね。

画像を探しましたが適当なのがありませんので、旧年のスナップを一枚挿入しておきます。







by tsubakiwabisuke | 2007-02-16 01:04 | ニュース


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