blog 漱石サロン ランデエヴウ

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2005年 11月 06日

志村ふくみの着物 山下清の貼り絵

秋はどの美術館もいい展示をしています。

京都市内の古美術商・思文閣で秋の大祭が開催されているので昨日行ってきました。

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思文閣の額を書いたのは、武者小路実篤。

最初は百万遍にある思文閣美術館。ここでは、「皇室のご慶事 銀のボンボニエール」の展観がありました。

紀宮さまのご婚儀を寿ぐ、ニュース性があるということでしょう。
多くの来館者が明治天皇の直筆から現在の皇室のさまざまな逸品に見入っていました。

宮中の記念の慶事の引き出物として中に金平糖がつめられた銀製ボンボニエール約200点を興味深く見てまわっていました。皇室独自の美術工芸のデザインはやはり日本最高のレベルです。

私は、昭和天皇の妃であられた良子(ながこ)皇后の日本画「富士山」の横ものの前でしばし足を留めました。昭和天皇が明治まで続いた側室制度を自らのご意思で廃止された原因が、何よりこの皇后さまに魅力がおありだったからではないかと…思いながら。
内親王を次々とご出産になったことでご心労のように伝えられましたが、ご趣味が豊かでお幸せなお方でした。

しかしまた、美智子皇后さまのたいへんなご努力。児童文学へのお取り組みや、インターナショナルな場での感動的なスピーチも私は本当に誇らしく思いますが、知を表に出されない母性的なご性格が国民に慕われていらっしゃるのですね。

さらに、紀宮さまもお書きになっている『山階鳥類研究所著 鳥の雑学辞典』も、とてもいい書物です。
紀宮さまの地道で学究的なそしてあたたかいお人柄がそこはかとなく伝わってきます。


美術の会場から移動して出版部のコーナーに行きました。
欲しい古書もありましたが懐具合と相談して結局2000円の『茶家酔古襍』を買いました。天保12年の木版摺りで内容も面白そうです。天保十二年は1841,辛丑,になりますから江戸時代末期でしょうか。


そこから思文閣から出ているマイクロバスに乗り込んで縄手の古門前・本社へ(上の写真)。
ここでは今回の企画として美術品の入札をやっていて、各地から同業者と思われる人々が訪れていました。原価程度の価格が提示されており、客はそれぞれ入札を行う仕組みのようです。

私は見てまわるだけでしたが、会長夫妻に、「客が休憩する場所の茶室の床の飾りつけがなっていない。」と苦情をいう始末です。いやはや、ビジネスに関心が向いているオーナーに、要らぬお世話だったかもしれませんねえ。

それでも会長夫人が「後で花入れを替えてちゃんとしておきます。」といって下さったのにほっとしたものです。一応名前だけ顧問ということですからまあ、しょうもないと思いつつ顔を立ててくださったのでしょう。

この展示会場で2、3、写真を撮りました。
志村ふくみさんのきものです。いいお値段がついていました。

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次は貼り絵の大家・山下 清さんの 「自画像」。

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あの「兵隊の位でいえば、どれくらいですか?」といってらした言葉が忘れられません。自画像のこの服装も陸軍の兵隊さんのものではないかしら?
清さんの作品は非常に人気があるようで、100万円を越したお値段でした。

ひょうひょうとして生きられた山下清さんが、あの世から驚いていらっしゃるのではないでしょうか?

最後に隣接している別棟の古書の会場でもいろいろ見て、大判の『俳人の書画美術 漱石』がありましたので、購入しました。定価4800円の美本が2400円でしたし、なかなか内容もよく思わずほほがゆるんだのでした。





by tsubakiwabisuke | 2005-11-06 15:59 | 京都


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